あいざわアセットマネジメント株式会社役職員ブログ

第176回  <  AIMAシンガポール会議 ゼロ泊2日 >

今週、アジア地域のAIMAの各国支部の代表が集まり、今後のアジア地域内での連携や情報交換について話し合う会議をシンガポールで開催しました。今回の出張は日本を夜中に出発し、現地朝着のいわゆる「レッドアイ」という深夜便を利用し、1日の会議と夕食会を終えて、その日の深夜に更に2度目の「レッドアイ」を利用して東京に翌早朝に戻ると言う、「ゼロ泊」の強行軍となりましたが、ミーティングの内容は非常に有意義なものでした。

2000年からヘッジファンド関連の業界団体であるオルタナティブ・インベストメント・マネジメント・アソシエーション(AIMA)に所属し、2001年以降は日本支部の運営をお手伝いしています。本部はロンドンにあり、1990年以来、投資家のための投資教育や業界関連情報の発信、業界コンプライアンス基準の提言、各国規制当局や中央銀行との対話を通じた意見具申を行なっています。世界中の銀行、証券会社、運用会社、法律事務所や会計事務所を中心に1,300社以上が加入企業として名を連ねています。

アジアには、香港、シンガポール、オーストラリア、日本にそれぞれ支部があり、現地企業やグローバル企業の現地駐在員が基本的にはボランティアベースで運営を行なっています。各人が自分達の仕事を持ちながら、業界発展のために時間を作って運営の手伝いをするので、従来は運営に携わっている人々の個性が組織運営にも色濃く反映していました。また、2000年から2005年くらいまでは、ヘッジファンド自体の認知度が今と比べても著しく低かったため、いかに正しく業界の姿を投資家、あるいは周囲に伝えるか、ということが私達の一番の関心事でした。また、支部の存在する現地の特色も出やすく、日本であれば運用者よりも投資家が多いため、投資家のニーズに則した調査や提言を行ないがちですし、運用者の多いシンガポールであれば、運用者を代表する立場で規制当局と対話する機会が増えることもあります。

近年、ヘッジファンド業界も大きく変化し、その結果、業界団体であるAIMAも随分変わりました。特に2008年以降、金融危機やマードフ事件を経て、AIMAが業界を代表して各国金融当局と対話することで、より正確な業界情報を当局と共有し、業界の発展に資するルール作りが行なわれるように働きかけることが重要になってきました。一方、アジアにおけるヘッジファンド業界の発展は著しく、特にシンガポール、香港におけるAIMA会員は急増しています。翻って、日本のヘッジファンド業界は、2008年以降低迷が続く中、昨年のAIJ事件やインサイダー問題に悩まされたこともあり、停滞が続いています。アジアの中でも香港、シンガポール、オーストラリアに比べて存在感が薄くなりつつあるのが気がかりです。

今回の会議では、アジア各国の規制当局者との対話を更に強化する目的で、AIMAロンドン本部と話し合い、法律や規制の専門家を採用する検討を行ないました。また、各国の規制関連情報を一元管理するための横串組織の構築についての話し合いにもだいぶ時間を割きました。そのほか、アジア各国でAIMAが行なうセミナーや会議の情報を各国で共有し、海外からの参加者を積極的に招待する方針を決めました。また、現在はAIMA香港の下部組織に止まっている中国の取り扱いについても活発な議論がなされました。今後20年の間にアジアは、世界のGDPの40%を占める存在となると推計されています。その中で、金融業の占める割合は大きく、また、成長著しいオルタナティブ投資の分野も拡大が予想されます。今後も各地域の業界団体と連携して、健全な業界の発展に寄与したいと考えています。

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