白木信一郎の「投資運用苦楽」

第335回 < パデルについて >

「パデル」という新しいスポーツに触れる機会がありました。1970年代中頃に始まったラケットスポーツであるパデルは、発祥地であるスペインでは競技人口が400万人を超えているといわれ、競技人口がスペイン全体の人口の10%に届こうとしています。1990年代にスペインからヨーロッパ各国に広まったパデルは、その後アメリカ、南米にも広まり、現在はアルゼンチンでも200万人以上の競技人口を誇るメジャーなスポーツになりました。有名なトッププロテニスプレーヤーであるラファエル・ナダルや、サッカー選手のリオネル・メッシもパデルの愛好者であると聞きます。

テニスコートの半分の広さのパデルコートは、周囲を強化ガラスと金網で囲まれており、テニスと同じようにコートの真ん中に張られたネットを挟んで、通常は2対2のダブルス形式で勝敗を競うスポーツです。若干内圧の低いテニスボールを使うことや、競技の際のスコアの付け方が同じ等、ルールはテニスに極めて似ていますが、後方の強化ガラスの壁に跳ね返ったボールを打つことが出来るという点では、スカッシュに似た要素もあるスポーツです。コートがテニスよりも狭いことで、基本的にほとんどのボールに届くため、初心者でも馴染みやすい反面、運動量が多くなるのも特徴です。

そんなパデルが、日本でも徐々に広まっています。先日、パデルの振興の旗振りを行っている方と知り合ったことで興味を持ち、実際に私も体験してみました。その方に教えていただいて少し打ち合っただけですが、とても楽しいと感じました。簡単にボールに手が届くため、上級者ともすぐに打ち合うことができます。しかし、後方の壁に跳ね返ったボールを打つ(レボテ)ショットはテニスと違い独特で、ゲームとしての面白さが増しているような気がします。

一度体験してみると、傍目で見るよりはるかに馴染みやすく、かつ面白いスポーツです。そのため日本でも最近急速に競技人口が増えていると聞きます。将来的にはオリンピック競技にもなるといわれているパデルですが、日本では始まったばかりであり、他のスポーツに比べてトッププレーヤーとも一緒に楽しめる機会が多いのも魅力かもしれません。

日本でパデルの振興を進める知人の目下の悩みは国内でのコート用地の確保だということです。プロモーションも含めて出来るだけ目立つ場所にコートを確保したいところですが、テニスコートの半分の広さとはいえ、現状では用地確保に苦労しています。まだ始まったばかりのスポーツであるため、周囲の理解を得るのも難しい、ということで、メディアなども活用しながらパデルというスポーツ自体の認知度を向上させるために日夜頑張っている様子には頭が下がります。

競技としての面白さもさることながら、スポーツの分野でのオルタナティブということで、個人的にはとても共感を覚える「パデル」。これからも機会があればプレーしてみたいと思いますし、国内での発展に何らかのお手伝いができれば、と思っています。