バーチャルツアーで汐留にご招待したら、そこには自己紹介する奇妙な一団がいた件

浅草も10月の半ばともなれば。。。なぜかまだまだ暑い。どうしたんでしょうね。この気候は。一気に人が動き出したから人の熱気で上昇気流でもできて、ってそれでは局所的な低気圧が出来て雨が降るはずですがそういうことでもなさそうです。とはいえ、お出かけするには心地よいくらいの暖かさから今までの反動で人の流れも戻ってきているように聞いていますが、まだまだ私はといえば引きこもってお仕事です。本当に、家で一人で仕事する方が捗るって、もう元には戻れない体になったようです。

コロナ禍でもポストコロナでも旅行ニーズに対応する

さて、そんな私のためなのか、浅草でも、浅草に来れないあなたのためのバーチャルツアーというのがあちこちで行われているそうで、といって、動画を撮って何度もそれを流すのではなく、この瞬間だからこそ見られるお宝なものを分かち合おう、というのがウケているそうです。確かに、今時期に桜満開の隅田川土手の風景を見せられても(いや、綺麗だけどさ)、って、思うのは私だけではないでしょうし、こういう秋の入り口の澄んだ空の下のなんともない浅草の風景ってのも実は穏やかでいいのですが、それを散歩している人だけなんて勿体無い、と生配信、ついでに散歩気分で頼まれてそこのお店のお土産を買って郵送します、って、ああ、いい商売かも(笑)

バーチャルツアー

バーチャルツアーは画面と現実の境目がない?

あいざわアセット版のバーチャルツアーにようこそ

さて、そういう観光気分で、とは行きませんが、弊社のウェブサイトのアクセスのページに最寄りの駅である汐留駅から弊社受付までの道のりを動画でご紹介しております。この動画を皮切りに、ではないですが、過日の弊社白木の記事でも触れていますが、先日アイザワ証券グループウェビナーと銘打って外部スピーカーの方をお呼びして興味深いお話を伺いつつ、白木をはじめとするグループきってのスピーカーから色々とお話をさせていただく、という機会を持たせて頂いたのを動画配信しております。見たことない?そうですよねぇ。今のところはウェビナーにご参加いただいた方への限定配信としておりますのでまだウェビナーにお呼びできなかった皆さんには公開しておりません。ですが、近々白木のパートなどを一般公開しよう、ということとなりました。どこでかって?なんとあいざわアセットマネジメントのチャンネルをYouTubeに作ったのです!って、この瞬間は汐留駅から弊社までのお散歩動画しかありませんが。。。

えっと。。。#まさか私が

ところで、そのウェビナーで、(今のところ一番再生回数の少ないコンテンツなのですが)機関投資家向けの研修会の構想をお知らせしました。

その中に、あろうことか、私も講義を受け持つ、なんて発表されてしまいました。ご存知の通り、私はといえばデブ症、いや出不精で話し下手で、なんなら人見知りで無口だから、いや、実の親に言わせると六つの口があるくらいよく喋るから六口だから、ダラダラと本筋以外の余談8割で話すような人間でございます。そのおかげで書いた記事についても無駄に長くて、大体平均して1記事あたり1万字以上、大学生の卒業論文くらいの長さの記事に無駄な情報満載で毎度毎度お届けしておりますので、そんな大事な講義でも、そんなノリでやろうものなら皆さん爆睡すること間違いなし。睡眠学習の公開実験のようなことになりそうですので、本当に大丈夫?とこの研修会の企画をして、私に喋らそうとしている張本人に聞きました。そうしたら、うまいことを言うものです。そもそもお前さんの話すオタクすぎるネタをやるから聞きにくるお客はそうそういないし、そういう余計なところを聞くのが好きなレアな人たちだけだから、いくらしゃべっても絶対に寝ない。安心しろ。仮に寝ても人がいなくても、お前さんはお構いなしでしゃべってるんだろうし、とまぁ、こんな感じなわけです。

じゃあ、そんなオタクネタ、何を喋ろうかと思ったわけですが、すでにお題目は私の趣味とは関係なく決められており、さらに言えば公表されてしまっていますので、とりあえず、ここでちょっとそのお題目に合わせた練習と準備を兼ねて一席やらせていただきましょうか。と言うことで、アイザワ証券グループプレゼンツ、オルタナ投資研修会(仮題)のバーチャルツアー、そのチラ見編にお付き合いください。

研修会で喋る予定のネタ、それは自己紹介

はい、っというわけでございまして、バーチャルツアーでも朝からビールを開けるような町内会のバスツアーでも、出会いのはじまりは元気な自己紹介がちょうどいい。って、博多華○さんみたいに唐突じゃないかって?いやいや、私たちが誰かと初めて会ったとき、最初にすることといえば「自己紹介」ですよね。お互いに自己紹介をして、互いがまずどう言う感じの人なのかを知ってもらって、さてそこから共通点を見つけて話したり、自分の興味あるところの話を教えてもらったり、と、交流がはじまりますし、本当に相手が信用できる相手なのかを測る最初の瞬間でもありますよね。事実、初対面の時、最初の1秒くらいの印象で全てが決まる、と言われていますけど、その状態で後はどんな自己紹介をされるかで、その印象もさらに強まるのか、という勝負のところでもあるのです。と言うことは、例えば、ビジネス環境で初めて会う場合とか、趣味の集まりで、など、その状況にあわせて、より相手に知ってほしい、理解してほしい、という自己紹介をするのが大事になってくるわけです。

自己紹介は正しくせねば大変

ということで、この記事を書いている私、皆さんにまだ自己紹介してませんでしたよね。

私は宮田忍と申します。浅草の60年を超える老舗の土産物屋に18の頃から出入りして、気づけば50才。人生の半分以上をこの土産物屋にささげているわけですが、今ではそこの婿養子兼監査役をやっています。あ、婿養子ってのはネタなんですけどね。

と、「日本で最も投資家に求められるオルタナティブ運用会社」を目指す会社のブログでこんな関係も脈絡もない、無駄な情報しかない自己紹介をされても皆さん、ポカン、としてますよね。たまにはちゃんと

私は宮田忍と申します。あいざわアセットマネジメント株式会社というオルタナティブ運用会社で、投資の仕組みを作ったり、会社の業務を効率よく行えるような環境を作る、COOという仕事をしながら、投資のことをわかりやすく説明するブログを書いています。

なんて端的に書いてみると、ああ、この人って真面目に投資の仕事をしているちゃんとした人なんだろうなぁ、って思ってもらえそうですよね。いや、思って騙されてください。でも、この記事を読んでいる物好きな皆さんには

私はみやたしのぶと申します。あいざわアセットマネジメント株式会社というニッチすぎる戦略しかしない運用会社で、投資判断とマーケティング、コンプライアンスと経理総務労務以外の全部の仕事を社長に押し付けられて、超オタクなおっちゃんの略の COOやってます。ストラクチャーオタクで、ケイマン諸島とジャージー島の話をさせたら日本一喋るし、無駄に長くて読むのが苦痛でしかないネタ満載のブログの方が私より有名です。

と説明する方が、「ああ、そうそうそんな感じ!」って言うと思いますが。。。

運用会社の自己紹介とは会社概要ではなく

では、「日本で最も投資家に求められるオルタナティブ運用会社」を目指す会社のブログらしく、あなたに弊社のファンドに投資してほしい、と言う運用会社はどうするか、というと、こぎれいで整ったイケメンか美人の営業担当者とやり手そうなCEOや決してオタクっぽくないCOOが、これまたこぎれいにカラー印刷でよくデザインされた会社概要を最初に渡すのですが、その中には、会社設立から今までのサクセスストーリーと投資家の皆さんに届けたい自分達の投資理念、その理念に賛同して集まった自分たちのチーム構成、そのチームが実際に使って投資する投資手法や実際の投資の実例、そしてそれをファンドという形にして今までどれだけ投資家の方の資産を預かって結果を出してきたかと言う実績、最後に現在募集しているファンドはこう言う条件です、と言うセールスピッチと、そのくせ、ご丁寧にも「これは営業資料ではありません、過去の実績は将来の保証をいたしません」、とまで書いた免責文言を最後のページに仕込ませていて、それを立て板に水のような話を聞いていく、と言う感じですよね。

でも、みんながみんな、この流れでするか、というと、話をする営業担当のイケメン度合いのブレ以上に、多かれ少なかれこの流れではあるけど必ずしもそうでもなくて順番はまちまち、人によってはピッチブックをめくるページが飛んだり戻ったり、ところどころ触れる内容が異なったり、意図的なのかそもそも気にしないのか、これ聞きたいんだけど、と言うところに全く触れることなく会社説明が終わったり、聞き手のポイントをついた質問で面談時間の半分くらい盛り上がって話が終わらなかったり、なんて経験、ありませんか?

これを、「さて、資産運用難の今、これから新しく魅力的なこの資産クラスに投資しようか」、と考える機関投資家などの投資担当者の立場で考えてみましょう。投資検討のためにいくつものファンドマネジャーのピッチを聞いていても、同じ順番で同じ項目を必ずしも話さないから比較が大変だってことになりますよね。聞いた話を項目ごとに並べて、これは聞いた、これは聞き逃した、あれはあっちのファンドは言ったけどそっちのファンドは言わなかった、いや、聞き逃した?どうだっけ?なんて、整理をすると思うと、投資判断まで辿り着くまでの時間と労力といったらもう大変な量になり、本来投資すべきファンドを見逃すリスクが大きいように思えてきますよね。といって、みんながみんなゲートキーパーを雇って丸投げ、なんてコストのかかることが出来るわけでもありません。

同じように、反対側のファンドの運用会社の方も、ある程度は自分達のファンドのことや自分達の説明を自分の言葉で熱く語るのは当然だと思うものの、では、投資家は何を材料に判断するのかあらかじめわかって提示する方がより投資を受けるチャンスがある、とよりスマートな運用会社なら思っています。誰もが運用の話を期待されているところで、お土産屋の話をしてボケるなんて出来もしなければ、滑るからしたくもないものです。

効率よく自己紹介をするツール、それがDDQ

と言うことで、投資に慣れた大型の機関投資家さんあたりがみんなに必ず聞くことの一覧、として質問状(Due Diligence Questionnaire/DDQ)を作って、はい、これに答えてね、と予め配って聞くようにしたわけです。確かにその方がいいですよね。投資に慣れていると言うことはある程度投資するときに聞く勘所というのを持っていますので、それを事前に示して答えてもらえる方がいちいち面談の時に質問して聞くより楽というものです。でも、そういうDDQが投資家さんごとに異なると、あの投資家さんとこの投資家さんとで質問が微妙に似ているけど異なるから、回答の仕方が変わるので回答作成が二度手間、三度手間になるなぁ、と準備する運用会社側も思い始めるのです。そこで、投資関連の業界団体が、業界標準フォーマットのDDQを、業界内の有力な投資家と運用会社とが集まって、それぞれの経験や自身のDDQなどを持ち寄って作ったのです。

ヘッジファンドですと AIMA (Alternative Investment Management Association)のDDQが有名で、かくいう私もAIMAの日本支部の執行委員だった時(あ、今は白木の鞄持ちで一緒に座っていますが委員でもなんでもなく、事務局の裏方さんですからね)、「当時の」AIMA DDQの翻訳の監修をさせていただきました。おかげで時々、私に頼めばAIMA DDQフォームをただでもらえる、と思い込んでいる人から連絡をもらうことがあります。ですが、前述の通り、AIMA DDQは業界の知恵と経験の結晶で、そのための努力は著作権の形で守られていますので、AIMAのメンバーのみが利用することが可能となっています。また、今のAIMA DDQはこのところの戦略の幅の広がりやFoF/マルチマネジャーといった立場の運用者の特性に合わせた質問の特化・深化への対応、さらにはアドミやプライムブローカー、システム提供者などに特化した質問もあるといいな、ということで、数多くのモジュールから構成されていて、その回答作成者の役割や特性に合わせてモジュールを適切に選んで回答を作成することが求められています。

ですので、いまだにモジュール化されていないAIMA DDQを使っている運用者はモグリですので、 AIMAへの年会費とかをケチって著作権と先人たちの努力へのリスペクトのない人たち、と思って対応されてもバチは当たらないと思います。え?言葉に棘がある?いやいや、あの大変だった翻訳にただ乗りして、DDQを使って投資家さんからたくさんお金を集めて稼いで私に挨拶もなければ一杯も奢らないでいるって正直腹が立ちますよ。ということで、おかげさまで稼げました、ご馳走します、という運用者の方、いつでも私までどーぞ!ええ、私が一番私利私欲に走ってますが何か?

他方で、プライベート資産投資の世界では ILPA (Institutional Limited Partners Association)という世界的な投資家団体が、これまた有力な運用会社たちと協力して作成したDDQが有名です。ちなみに、AIMAの時にタダ乗りはゆるさねぇぞ、と言いましたが、ILPAのDDQは無料で利用可能です。太っ腹ですね。さらにいえば、日本VC協会もその翻訳を公表しています。これはやはり投資家も運用者もその投資の時の世界標準に合わせた手続きの効率化を普及させたい、という大いなる目的があるから、ですので、その辺りはちゃんと感謝してVC協会に入ってVC業界のエコシステムに加わることをお勧めします(ええ、弊社は、特に社長の白木が、VC協会に大変お世話になっておりますので、よいしょ、っと)。

まとめ – DDQを通じて投資家と運用者のコミュニケーションは円滑に

ということで、その昔、バベルの塔が完成寸前のところで工事が止まった時の理由が、神様がそこまでの知性を備えた人間の発展を止めるために言葉をバラバラにして意思疎通が出来ないようにした、という話があるように、ヘッジファンド、プライベート資産のそれぞれにおいて、複雑な投資手法や戦略などを駆使する投資業界において、共有の言葉としての共通の質問を使ってその理解を深めて投資資金を呼び込みたい、投資を効率的に行いたい、というと意欲をエンジンに投資環境の整備の努力がなされてきている、ということなのです。ですが、読み手にとって大事なことは、弊社を筆頭に、理解してください、投資してください、という下心満載で、このDDQへの回答を作成しています。

それを念頭に、さて、これをどう読み取るのがいいのか、そんな下心満載で書いている弊社を例にしてご説明しましょう、というところで、どうやらバーチャルツアーのカメラの電源が切れる時間となったようです。ちょっと2週間ほど充電して、この続きでも。。。え?続きをまだまだ聞いていたいから、バーチャルなだけに電池も仮想化して貸そうかって?

お後がよろしいようで。