白木信一郎の「投資運用苦楽」

第300回 < 国際会議の裏側 – 第13回AIMA Japan Forumについて >

イギリスに本拠地を持つオルタナティブ投資に関わる業界団体である、AIMA(Alternative Investment Management Association)日本支部の運営に2001年の設立時から携わってきましたが、国内で大規模な年次フォーラムを開催するようになり13年目となりました。事務局の努力もあり、今回はリッツカールトンを開催場所とできたうえ、350人近い過去最高の参加者を集めた大規模なフォーラムとなりました(https://www.aima-japanforum.org/)。スポンサーの皆様、事務局をはじめ運営に関わって頂いた皆様、ご登壇いただいたプロフェッショナルの皆様、そしてご来場いただいた皆様方に、御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。例年以上に盛り沢山な内容となったため、特に運営に関わった皆様は、タイムマネジメント等、ご苦労をおかけしました。ホテルの皆様の気配りやきめ細かいサービスにも助けて頂いたと思います。

小池百合子都知事のスピーチや、都知事とゴールドマンサックス証券副会長のキャシー松井氏との対談をはじめ、サルコジ大統領の下首相を務めたフランソワ・フィヨン氏のスピーチや、暗号通貨関連、国内外プライベート・エクイティファンド運用者やヘッジファンド運用者によるパネルなど、例年以上に多岐にわたる題材を取り上げたことで、ご参加者の皆様からは非常に興味深い話が聴けたと、好意的なフィードバックを頂戴することができました。

今回、私は二つのパネルディスカッションの進行を担当させていただきましたが、ひとつのパネルにおいて予期しないトラブルが発生しました。大きな会場を二つに分けて、いわゆるブレイクアウト・セッションを行った際、ご登壇いただく3名が全員日本人であったことから、当然のように日本語でのディスカッションを予定していました。一方、参加して頂いている方に英語が母国語の方が多かったことから、同時通訳を入れることを想定していました。

しかし、当初一つの会場を二つに分け、同時通訳が別の会場を担当したため、私どものパネルには通訳が入らないという事態が発生しました。事前に同時通訳の居場所を確認していなかった進行役の私の失態です。日本語での進行を想定していた私の頭は一瞬真っ白になりましたが、登壇いただく皆様に直前になり状況を説明するしかありませんでした。登壇者の方々が英語をお話になることは知ってはいたものの、事前準備なく日本人同士が英語だけでパネルを進行していくのが、どのような展開になるか想像がつかない状態でした。

私以外の登壇者は三人とも国内の独立系バイアウトファンドの創業パートナーの方々です。結局、百戦錬磨の皆様は、冗談を交える余裕を持ちつつ流暢な英語でパネルセッションを切り抜けました。聴衆側の皆様も日本人以外の方が多く、その中には日本人の英語能力に対して多少懐疑的に見ていた人も少なからずいらしたと思います。しかし、今回の日本人登壇者の英語でのセッションを見ていただき、高い関心をもって話を聞いていただけただけでなく、日本人の英語能力についての印象を幾分変えられたのではないかと思います。

今回、運営側の私の失態を皆様にカバーしていただき、大変心苦しく思いつつも、このようなちょっとしたピンチに冷静に対処し、むしろチャンスに変えられる皆様に、あらためて尊敬の念を抱きました。おかげさまで、今回の会議も無事に終えることができましたが、あらためて、登壇者をはじめ、関係者の皆様にこの場をお借りして心より御礼申し上げます。