季節外れの花とかけて、税務スキームととく。そのこころは

私の住む浅草の10月、というと、通常は浅草寺の金龍の舞がある程度(って、よく考えてみると毎月何かしらある街ですね。。。)ですが、今年はコロナの影響で三社祭がこの10月に執り行われました。と言っても、例年のように土曜日は浅草神社の周辺50超の町会の町会神輿と子供神輿が浅草神社に集まって祈祷を受けてそれぞれの町会に戻っては町内を練り歩き、日曜日はといえば早朝から夕方遅い時間までご本尊の三体の御神輿が浅草周辺を町会ごとに練り歩いていく、という神輿バカにはたまらない週末、というわけにいかず、御神輿は日曜日にきれいに飾られたトラックの荷台に乗せられて浅草周辺をゆっくりと走り回り、土曜も比較的静かに1日が終わった、そんな感じでした。まだ都内の感染者数が落ちついた、とは言い切れない現状では、大勢が身を寄せ合いながら御神輿をかついで練り歩く、と言う事が難しいのは致し方ない、と言うところですが、形を変えてでも毎年継続することの意味を、お祭りをする、しない、と言うことでなく多面的に見ることを問われているように思いました。

さて、やる、やらない、と言う意味ではやるほかがない、と言うのが税務届出でして、前回の記事で日米の税務届出が事情を鑑みて期限を延長してくれる、なんて話をしました。ところが、よくよく読み直すといつもに比べて記事が短い(笑)極めて私の記事らしくない(!)ということに気がつき、ちょっと米国税務の話でファンドの運営の観点からお役に立つ情報でも前回の続きで書こうかな、というのが今回の記事のテーマです。

確かにアメリカからの投資額が大きいから無視できない。けどさ。

さて、ファンドの世界では、米国が絡むと色々と厄介、という大前提があります。うちの代表はそうは思っていない(苦笑)のですが、それは投資して回収するだけ(ベーっ、だ)の投資家目線であって実際のファンドの設立・維持のための届出や税務届出の手間ヒマというのは投資対象国や投資家の最終納税地によって色々と対応が変わるので、日本の投資家のためだけの、なんてことをやらない当社にとっては常に定型フォームでの仕事、にならないんですよね。。。閑話休題。
で、なぜ米国が厄介か、というと、ざっくりいえば、米国投資家の税務の複雑さに起因しています。なぜざっくりというか、といえば、ここを詳細に取り扱うだけでも十分コンサルとしてお金を頂けるくらい複雑な話なのと、私の個人のブログの来月のネタだから、というところではあるのですが、一つ言えること、としては日本の投資家にとって税務メリットのあるユニットトラストは米国からの投資に使えない、という税務上のルールがあります。この結果、一般に(?)言われる、米国投資家にはデラウェアなどのLimited Partnership のような組合型の投資ビークルで、バイアウトやベンチャーキャピタルといった未上場株式への投資だけでなくヘッジファンドへの投資を行います。

組合形式とその他のファンドの大きな違い、知ってましたか?

で、この組合形式の投資、海外だけでなく、国内もそうなのですが、税務上(なので、本当に細かいことは税理士さんと相談してくださいね。)組合で共同保有する資産からの配当などの収入や、投資回収を行うための資産売却を行った時点で生じるキャピタルゲインへの課税などは、それぞれ各投資家の持分に相当する額だけ発生した年の自己投資の収益の一部として計上して税務申告することとなります。日本に住む我々がファンド、ということで投資する投資信託の場合ですとこれと異なり、例えば株の投資信託が受け取る投資先企業からの配当金や株式銘柄の入れ替えの際に発生するキャピタルゲインについては課税がされず、その持分の価格の上昇という形で売却時に取得価格との差額に対する課税まで課税されないことになります。

ここから、ファンドへの投資のメリット、としてよく教科書的に言われる、税務の繰延のメリット、というものがありますが、組合形式だと享受できず、投資信託や会社型ファンド(ただし会社型ファンドの場合、法人としての課税があるため、その設立国や課税免除のルールについて注意が必要になります)ですと享受できる、という大きな違いがあります。まぁ、投資信託についてはこの税務の繰延について国税庁がよく思っていないところがあるようで、過去に売却まで一切の課税ができない無分配型ファンドについて投信業界にヒアリングをした、なんて話もあるのですが、この辺りは商品設計との知恵の比べ合い、の一端にすぎません。

税務は繰延できる、こともある。けど、植物は(って植物?)

ということで、世の中にはいろいろな事情や都合、意図などで遅れたり遅らせたり、ということがございますが、このところ恒例となった我が家の家庭菜園(笑)、とうとうカボチャが花をつけました。残念ながらハロウィーンまでに実はつきませんでしたが。。。

ついでに、数ヶ月前に料理で残った青梗菜の根っこから咲いた花で出来た2世代目の種から育てた青梗菜がしっかり育っています。青梗菜って二毛作可能なのでしょうか。

何れにせよ、どうも野菜たちも季節感を失っているのか、それとも我が家の育て方のタイミングがずれているのか。。。