浅草の梅とかけて、カリスマファンドアドミと解く。そのこころは

私の住む浅草も、2月の後半ともなればそろそろ梅の時期だよなぁ、ということで隅田公園あたりを散歩すると梅の花がちらほらと見られる場所がひっそりと、でも150本ほどが植樹された梅園があるんです。あまり知られてないですよね。白鬚橋の台東区側の袂の北側あたりにあるのです。あ、仲見世から一本外れたところにある甘いもの屋さんじゃないですよ。

まぁ、ここの開花状況をお知らせするようなtwitterアカウントも YouTubeライブもないので、なかなか知られてないのですが、ここで書いたからには、もう世の中にバズって人がたくさん押し寄せる。。。なんてことはないですよ。とはいうものの、今は自分から発信しないと世の中に認知してもらいづらい、自己主張が大事な時代になったものです。

 

人に知られるのはSNSだけじゃない、とはいうけどさ

弊社を見ても、投資家として投資の世界で知らぬものはおらず、あちこちで投資に関してかっこいい事を喋っている社長の影に隠れて、日々引き篭もりつつも地味な仕事でこき使われて、表で喋ることもほぼない私ですので、なかなかこうやって毎度8000文字からの記事を書いてみても、内容も地味で、オタクで、くどく、長ったらしい、暑苦しい、重い、オチがなく、暗くて、金にならない情報、と言うことで、投資家さんをはじめなかなか認知してもらえません。その辺りも記事をアップした日の弊社のウェブサイトへのアクセス数という、最近の弊社の会社運営のキーワードでもある計測可能な指標で一目瞭然です。それもそうです。社長ブログはMonexのメルマガで長期連載をして、意識高めの証券会社で取引をする個人投資家をはじめとして、業界の営業担当が今度社長と話したらどのブログのネタで持ち上げてから自分のところの商品の売り込みをしようと日々虎視眈々と読んでいるのに対して、私の小噺と言ったら自分で個人的なSNSに片っ端から「記事を書きましたよー」なんてポストしてみても、数少ないフォロワーさんの10分の1しか見ないし、さらにその10分の1しかクリックしないわけですので、まぁ、書いても数回見られればいい方なのです。その意味ではテニスの王子様の中で、青春学園中学3年の乾くんも言っています。「数字は嘘をつかない。」

SNSで映えてバズらないとダメならば

ということで、本当はもっとSNS 意識して、刺激的なことを刺激的なアイキャッチャーな動画と共にポストしたらいいのかもしれませんがなかなかそんなカラフルな人生なんて引きこもっていても起きないものですから、前回の記事をポストした時に、常に私からワンクリック程度の距離で生暖かく #みやたべろぐ のランチ記事だけを待ち望んでくれている人たちに聞いてみました。「そろそろネタ切れなので、何を書いたら読んでくれますか?」そうしたら、ランチ写真のリクエストに混じって、まぁ、投資の世界の今時らしいキーワードの依頼がきましたよ。「responsible investment」。ですので、ランチブロガー的に思わず聞いちゃいました。「何それ、美味しいの?」

運用しないCOO、レスポンシブル・インベストメントをかく語る

実際、私がそんなESGとかレスポンシブル・インベストメントみたいな「なんとなく良さげ」みたいな定義のない、ふんわりとした投資のことを書くと、刺激的バズる動画以上に刺激的すぎる解説をすることになります。考えてみてくださいよ。レスポンシブル・インベストメント、訳すると責任ある投資、ですよ。投資って自分のために自分の責任のもとで行う行為、な訳ですが、究極の目的って儲けたい、儲けなければいけない、じゃないですか。というか、損したくないですよね。それを、投資して社会的責任を全うする、ってどういうことですよ?持続的な社会を維持するために株主として投資先に働きかけることで社会への貢献を求めるって、もともと会社ってものは株主のために利益を追求するものであり、またその利益をいかに継続的に生み出すかが問題であって、社会をよくするかどうか、はお金に色がないのと同じくらい、コストがかかる以外なんの違いもないわけです。ここで忘れちゃいけないので2回言いますが、企業の究極の目的が株主への利益還元なはずじゃないですか。と言うことはもともと社会貢献的な要素のない事業をしているところに社会貢献するって事実上余計なコストを払うことなのですから、投資家の投資する意図に反しているわけですよ。そんなみんなの生活を向上させ、かつ過剰な安全を提供する、と言う事業がメインのところで投資というのをこの国ではやってきたにも関わらず、今、あちこちで、昨日一昨日くらいに始めたのにあたかも過去100年かけてやってました、くらいのノリと流行りに乗じた感じで「社会的貢献と倫理的観点を入れて投資をすべきです」とか言っているわけですよね?今も昔も「お金稼いで何が悪いんですか」って日本人、言っていませんでしたっけ?そっちの方が本質ですよねぇ。。。

しかも、それを上場企業の、誰がそれまで持っていたかわからない株式を買うことで「この企業の社会貢献を支援すべく株主になりますー」とかいうわけでしょうけど、株なんて持っていることはステータスでもなんでもないんですぜ、旦那。じゃあ、株主だから経営陣と話します、ってじゃあ、上場企業の忙しい(らしい)社長さんと個人投資家って対話できます?そもそもアポ入れの電話すら不可能ですよね。普通にかけて社長出せなんて言ったら、ただのクレーマー扱いです。それに対話って相手が話を聞いてはじめて始まるわけですが、機関投資家だからといって少数株主の意見って聞きます?そもそも大株主様のご意見から順に対応するのが筋ですよねぇ、多数決型決定機関なのですから、株式会社って。


社会的責任のある投資、だったら、これじゃない?

そんなところに、最近流行りのエンゲージメントと言いつつ、物言いますって投資家さんが増えているわけですから、正直、そんな公立中学校とかに押し寄せるモンスターペアレントな株主さんたちを筆頭にどこまで読んでくれるかわからない株主にまで向けて、四半期ごとに生産性のかけらもなくただ上場基準を満たすだけに数字とか言い訳とか積み重ねた文章を期限までに出す出さないのプレッシャーを大事な社員に晒すなんてするくらいなら、非上場化して、そんなスタッフ含めて会社の存在意義となる社会的問題解決を提供することで収益を上げることに、理解ある投資家にだけ株主になってもらって事業を展開する方が、上場維持コストみたいな無駄で余計なコストを減らしてより多くの収益を上げられるし、株主も事業に対する理解とより直接的な対話と支援がそれこそ膝詰めで出来るので、よほど社会的責任投資だと言えると思うんですよ。ええ、なんとなくでしかない理由で上場株を持つと言う免罪符をかき集めるRIと呼ぶ投資より未上場企業の事業支援を社会的貢献の観点で絞り込んで行う方がより効果のあるレスポンシブル・インベストメント、なんだと思いますよ。と言うことで、RIしたかったら、スタートアップの時点から、上場を目指さず、社会的貢献事業にいつまでもどこまでも(出来ることなら期限のあるファンドじゃなく、期限のないファンドや複数の世代にまたがって)お付き合いして事業支援し、経営者の皆さんの相談相手になり、運が良ければその会社の配当をもらい続けることでその会社の投資効果を測定する、が一番正しい、というかそれ以外何言ってるの?って感じです。究極を言えば、そういう社会的意義のある事業を子会社として立ち上げてそれをするチームを精力的に支援する、が投資的収益としても社会的責任としても一番効率よく実現している、と思うんですよね。ええ、ほんと、虚業と言われて久しい金融なんてとっとと足を洗って、世の中の問題解決するような事業なんてことをやりたいものです。とはいえそんな画期的なアイデアなんて全然出てきませんが。。。

なんて、運用会社のCOOが書いてみたら、なんて言われるんでしょうね。会社に刺激が強すぎて刺激どころか炎上しかねませんので、念のため申し上げますが、ここの記事というかブログ全体が著者の責任発言ですので、弊社には石を投げないで私におひねりを投げるように!

ということで、ちょっと宣伝

あ、ちなみに、こんな私のいる運用会社ですが、しっかりと企業のトップと膝を突き合わせて経営を議論しながら株を保有してその経済的リスクを共にする今でいうエンゲージメント投資を、エンゲージメントなんて言葉が使われる前からやっているファンドの運用をしています。なので、その辺のぽっと出のファンドと一緒にしないでくださいね(よいしょっ)

もしファンドの世界で生きていく、って決めたなら、本当に運用サイドでいいの?

とはいえ、ESGRIだ、SDGsだ、エンゲージメントだ、と長期的な投資トレンドではあるでしょうけど、日本を見ているとそれすらこの間まで流行ったAI投資やオルタナティブデータを使った投資のように、ちょっとした流行りのテーマ投資にしかならないんですよねぇ。となると、運用する人のインセンティブとは、とか、その戦略に基づくリターンの創成とは、とか、本当にその時に選んだから任命されたかよくわかりませんが、流行りに乗れるかどうか、というサラリーマン人生に対するリスクが関わってくるように思うんですよね。確かにファンドマネジャーとか、トレーダーとか、キャピタリストとかインベストメント・プロフェッショナルとか、頭良さそうで、学がありそうで、学歴がありそうで、ちゃんと稼げそうで、格好良さそうに見えますよねぇ、うちの社長の表の姿みたいに。でも、浮き沈みの激しいビジネスですよ。稼げなければすぐに放り出されるし、気づいたらそれしかできない人だから、飲みの席で盛り上がる儲けの話の時に冗談の一つも言えないつまらない生活ですよ。それこそ、落語の世界で描かれる天国みたいに、音ひとつしない、音をさせてはいけない、シーンとしたつまらない世界と同じですよ。。。

という、そんな流行りものにすぐに飛びつきそうな誰もがやるし、誰もがなれそうなこと、やりたいの?と、まぁ、運用会社のCOOのくせに、運用者とか投資のプロたちに喧嘩を売るようなもっと刺激的なこと、言いますよ。SNSではバズるも炎上も紙一重だから(笑)

そんな運用みたいな博打的で不安定な人生よりも、もっと知的で楽しく安定したファンドの仕事あるけど、君もやってみないか?

ということで、SNS的に流行らせたい、#カリスマファンドアドミ または #史上最強のコントローラー 見参!

ええ、ファンドの運営の仕事ですが、何か?

そんな投資先に自分の人生のリスクを預けるより、投資担当と並ぶくらいに自分の腕に覚えのあるファンドの運営スキルを活かして、市場に影響されまくるファンドの運用結果の浮き沈みに関係なく、きっちりソツなくお金に厳しく、誰に石を投げられることもなく、ファンド運営の関係者を手足のように巧みに操ることで、夜寝られなくなるようなエラーなんて縁なく鉄壁のファンド運営をすることで、どの運用会社に行って、どんなスキームのファンドでもきっちり回せる能力を持ってみたくないですか?

いくら、ファンドマネジャーや投資担当者が格好いいこと言ってみても、現実的にできない無理筋で世間知らずなことを言う輩は世の中たくさんいるわけで、そんなのを相手に世界の金融システムと世界中のファンドに関連した法律と金融行政の知識と経験を基にした一刀両断なオピニオンで現実的で今流行りの言葉で言えば持続可能な(笑)投資事業と投資環境を作り出せるのは、他でもなく、そんなスキルフルなアドミやファンドのコントローラーなのです。

はい、質問です。あなたは本当にファンドアドミやファンドのコントローラーの仕事を知っていますか?

じゃあ、そんなヒップでクールなファンドアドミやコントローラーのようなファンドの運営のプロたちは何を実際にしているか、ちゃんと理解していますか?大抵のファンドの投資担当者は口を揃えて言います。

ただの事務屋でしょ?言われたように資金と証券の出し入れをして、帳簿つけてNAVの計算をしているだけ、だよ。

ただの事務屋と思うなよ。。。じゃあ、#カリスマファンドアドミで#史上最強のコントローラーな私が聞きますよ?

  • 常に正確に、資金や証券の出納管理をこなすためにどんな知識が必要だと思いますか?
  • 世界中を飛び回る資金は、最近流行りのQR決済アプリで友達と割り勘の決済をするように個人間で瞬時に資金が移動する、なんて簡単な世界じゃないって知っていますか?
  • 証券の決済だって、単純に保振で振り替わっているだけの証券ばかりじゃないって知ってます?
  • もしこれが未上場株式やファンドの持分のようなものになった場合、譲渡契約を読み解いて、資金決済のための執行条件とかちゃんと確認して、その後の持分譲渡後の所有権の移転の確認方法など理解していますか?
  • 資産の取得前後に日銀経由で監督官庁に届け出る必要がある場合がある、なんて知っていますか?
  • 帳簿をつける、の一言の裏側にどれだけの裏付けに基づく経理処理が必要になるか知っていますか?
  • 資産や負債の評価の方法とそのルールに基づく値洗いのプロセスは?
  • 費用計上のルールは?
  • 価格が出なかった時の対応は?
  • そもそもそこに本当に帳簿と同じだけのお金や証券があるって言えますか?
  • 運営のコストってどれくらいかかる?どうしたら効果的に下げられる?
  • 出来上がった財務諸表についての、あの辛くて不毛な監査対応のような辛抱と忍耐が問われる作業に耐えられますか?(笑)

これらをちゃんと答えられる人って、どれくらいいるでしょう。まだまだ続きますよ。投資判断の結果の投資実行が帳簿への記録、そして財務諸表に形を変えるわけですが、では投資判断の手続きも当然に記録として残す必要がありますよね。でも、それはファンドの記録?投資判断者の記録?

また、記録するだけでなく、その判断がファンドの目論見書にちゃんと従ったものかどうか、また、法令に遵守するものかどうか確認するプロセスはどうでしょう。ええ、アドミは、これまた業界に数少ないと言われるコンプライアンスの能力を実践に形を変えられるかを問われる世界なのです。

さらには、投資家さんの管理、これだって大事な仕事です。でも、その管理ってどうするんでしょう。法令上求められることって?でもそれ以上に最近だとAML/KYCの対応だって必要ですよね。これも日本では理解している人が少ない領域の話ですよね。さらに言えば、そのルールは日本のルールでいいの?それともアメリカ?それはなぜ?もっと言うと、投資家さんの税務的対応についても理解していますか?さらには投資家さん向けのレポートとか、ちょっとアナリストっぽい仕事も要求されますよ。

もっと言えば、ファンドの器の管理だって大事な仕事です。会社型に、契約型、そして組合型と、ファンドで利用される法制度の異なる器ごとに、そして設立国ごとに異なる設立や期中に発生する年次の届出義務は?税務手続きは?金融行政に対する対応ってどうするんでしょう?そして、全ての投資の回収が終わった後で、器を畳む、という大事な仕事だってあるんです。終わりよければすべてよし、ですが、ちゃんと終わらせられますか?終わらないと知らないところで変な債務とか負っちゃいますよ。

そして、これらがその時々にルール変更で対応が変わると言ったことをすぐに理解して対応する柔軟性と、日々世界中の法令等に対して好奇心を持って学習し続ける意欲も持っていますか?

世界中のファンド運営のプロである専業のファンドアドミや銀行、証券会社、ファンドの組成・運営のための法令を深く理解する弁護士、投資家や投資先の国の税務を理解する税理士や会計監査で対峙する会計士たち、さらには資産取得・売却の相手になるプロのファンドの運営者や投資家たちと対等に決済からAML/KY+TC、ファンド関連や証券募集周りの規制法令から会計基準、各国の税制など多岐にわたることについて議論しながらファンドとしてやりたいことを推進するための知識をもって交渉することが出来ますか?もちろん、言語を問わず、です。

これ全部出来ますか?出来たらなんと。。。

もし、これらを一手に引き受けられます、って言えたら、どんな将来が待っていると思いますか?どこの運用会社に行ってもCOOになれるでしょうし、またファンドアドミ会社ででもマネジメントとしてビジネスを引っ張ることが十分出来ます。実際、いつでも私のポジションの半分の仕事を明日にでもお願いしちゃいます(笑)

言い換えると、正直、ええ、日本でこんな人材、正直ほぼみたことが無いですね。いても普通は物静かで奥ゆかしく、表に出ないで黙々と仕事をしてるでしょうから、こんな風にブログで「仕事できるぜ、ウェイ!」とか言いませんし、そんなことを標榜して歩いている人間に町でばったり出会うこともそうないでしょうね、引きこもらなかった頃の私以外は。

まとめ ー 仕事は知識と経験の裏付けだから

と言うことで、どうでしょう。私のところでこう言うことを学んでみませんか?まぁ、楽は絶対にさせない代わり、日々学びです。うちの運用担当で来てもらっているS君なんて毎日私からのパワハラギリギリのプレッシャーによるストレスで毎晩泣いています。でも、日々成長をバリバリとしていますので将来楽しみなんですよねぇ。そう言う将来を一緒に楽しめる人、絶賛募集中です。

あ、ちなみに、こんな私ですが、最近、家族以外にも言われるようになって来たんです。もしかして趣味って仕事ですか?って、なのでこう言う言葉を作ってみました。Work as a Hobby – 趣味としての仕事、略して #WaaH 。なんだか私が、わー、と言いながら落語の世界の地獄みたいに騒がしくドンチャン仕事をしているようなのが目に浮かびませんか?ええ、大変だけど楽しく騒がしく、でも意味なくお金に厳しく、そんな経験値をたくさん稼げそうな、「仕事の報酬は仕事」な職場環境で、私と働いてみませんか?

と言っても、なかなかどう言うことをどんな風に学んで行くのかわからないですよね。なので、次から当面 #カリスマファンドアドミ や #史上最強のコントローラー 養成講座を展開していこうと思います。これまでずっと研修会のチラ見ばっかりやっていたから、いいですよね?浅草の梅同様、ファンドアドミやコントローラーのお仕事と言うのを、今後世の中にたくさん認知してもらうつもりでいますから、乞うご期待を。

お後がよろしいようで